おじいちゃんの運転危なっかしくなってきたから、そろそろ免許返納してくれないかな?
だけど頑固だからなあ・・・
今回はこんな悩みをお持ちの方に参考になる記事になっています!
タクシードライバー(運転手)をやっていると免許返納の特典である一割引きを使って乗車されるお客さんも多いです。
雑談の中での興味本位から、どういう経緯で返納に至ったのかをいろいろと教えてもらいました。
どうやって返納するように説得したのか?
については十人十色で、
こんな方法もあるのか!
と感心させられる事が多かったです。
この記事では実際に家族の方がおじいちゃんを免許返納へと導いた五つの実例から、免許返納後の様々な特典まで解説しています!
読み終えていただければ、あなたのおじいちゃんも免許返納へと導くことができるでしょう!
免許返納しない理由
運転免許証の自主返納制度がはじまってから20年以上経ちますが、高齢者ドライバーの交通事故がこれだけニュースになってもなかなか免許返納はすすまないようです。
生活が不便になる
運転免許の返納がすすまない理由の約7割が、車が無いと生活が不便になるというものです。
実際に私の住んでいる地域も駅前はさびれ、郊外に大型ショッピングセンターが点在しています。
車が無いと生活の足はバスで……という事になるのですが(田舎なので鉄道なんて旅行に行くときにしか使いません)近くにバス停がある人は限られています。
今までバスを利用できていた人たちも昨今の利用者の減少から、
バスが朝と夕方にしか来なくなった。
とうとうバス停が無くなった。
と足を奪われています。
老いを認めたくない
運転技術に自信を持っている80歳以上男性が7割以上。
男はプライドが高い生き物です。
奥さんや子供たちには、一家の大黒柱として頼りにされてきたことでしょう。
金銭的にも体力面でも強い自分を見せることで尊敬されてきたと思います。
ところがもう年老いて満足に運転出来なくなってしまった事を認める事は、プライドの高い男性にはとても勇気がいる難しいことです。
免許返納へと導く説得方法
免許返納の特典であるタクシー運賃の1割引きを使って乗車されるお客さんも多いので、きっかけやどういう経緯で返納に至ったかを聞き続けてきたので集計してみました。
誰が?
第一位 孫
第二位 同世代で免許返納した人
第三位 子供
第四位 友人
最下位 妻
妻というのは距離が近いぶんストレートに言ってしまいがちです。
もう歳なんだから免許返したらどうですか?
まだ衰えとらんわい、バカにするな!
こうなったらもう二度と聞く耳はもたないでしょう。第四位の友人も同じ理由です。
第三位の子供が心配そうに言うと少しは違うかもしれませんが、やはり何十年と強いお父さんとして生きてきた訳ですから哀れに思われたくないでしょう。
第二位の同世代で免許返納した人になると説得力が出てきます。
この歳になると返すのが普通なのかな?
と思うようになります。
そして栄えある第一位はダントツで孫です!
私の頑固なおじいちゃんは孫に言われて50年吸い続けたタバコをやめるなど、他の誰にもできなかったことを簡単にやってのけます。
孫の言う事なら何でも聞くというおじいちゃんも多いのではありませんか?
どうやって?
説得は十分に作戦を練り、出来るだけ失敗しないようにしましょう。
なぜなら同じ手は二度と通じませんし、警戒されて次の作戦まで期間を空けなければなりません。
実際の成功体験からなるほどと思った例を挙げていきます。
孫や子供への影響を考えさせる
高齢者の交通事故がニュースになった時などに、もしおじいちゃんが交通事故を起こしたら孫や子供が学校や職場などで後ろ指をさされる事を想像させる。
車関係の仕事や公務員、立場のある人ならさらに効果的!
孫や子供に迷惑はかけられないと返納を考えるようになるでしょう。
衰えではなく金銭面に理由をすり替える
衰えを認めたくないなら理由をすり替えてしまいましょう。
車というのは使わなくても毎月万単位でお金が出ていきます。
車を売って出かけるときはタクシーにしたけど、それでも
車を持っている時より支出が減ったよ!
という声もよく聞きます。
バスや鉄道を使えるならさらに余裕ができますし、歩数も増えていい事だらけです。
孤立させる
おじいちゃんくらいの歳の人みんな免許返してるよ!
と言って返していない方がおかしような言い方をする。
○○さんは返したらしいよ!
と言って有名人や知人の実際に返した人の名前を出すのも効果的。
公的機関に判断してもらう
運転危なっかしくなったんじゃないですか?
と言っても
お前に何が分かる!
となる事は容易に想像できます。
そこで公的機関に判断してもらうことは有効です。
損得のない第三者の意見(しかも専門家)を聞けば認めざるを得ないでしょう。
ちからわざの最終決戦で成功した例
その家族はおじいちゃんが病気で入院中に車を売り払いました。
そして退院の時、<おばあちゃん・息子・孫>で迎えに行きそのまま警察署へ直行。
話を切り出すのは車を勝手に売った事をおじいちゃんが本気で怒れない人。このケースは孫です。
車はもう売ったよ。免許は返そう!
おじいちゃんは渋りますが、立て続けに残りの二人が真剣に説得します。
車の中で逃げ場はなく、3対1での必死の説得に頑固じじいは観念しました。
この話はそのおじいちゃんが笑いながら話してくれたのですが、今となっては感謝しているようです。
免許返納の特典
免許返納時には忘れずに運転経歴証明書を交付してもらいましょう。
特典を受けるのに必要ですし、公的な顔写真付きの証明書にもなります。
特典は自治体により様々ですが、以下のようなものがあります。
- バスやタクシーなどの公共交通機関の割引
- 商店街での割引や商品券
- デパートの買い物での配送料無料
- 金融機関での金利の上乗せ
- 温泉の入浴料半額
- 葬儀代半額
これは一例ですが、あなたの街にはもっと魅力的な特典があるかもしれません。
これはいい!と思うものがあれば免許返納の後押しになります。
まとめ
高齢者ドライバーの交通事故が増えていることから免許返納は進んでほしいですが
- 生活が不便になる
- 老いを認めたくない
といった理由からなかなか進んでいません。
この記事では周りの人が何とか説得して免許返納してもらう為の方法を実例をあげて解説してきました。
それでも免許証を返納してくれないなら、少しでも交通事故を起こさない運転ができるようになる為に
【サポカーやMT車に乗ってもらう】
という方法も非常に有効です!
ドライブレコーダーを設置することでも「見られている」という意識から安全運転になりますし、あおり運転の防止にも役立ちます。