ひとくちに安全運転といっても何をどうすればいいの?
今回はこんな疑問をお持ちの方の悩みを解決できる記事になっています!
わたしはお陰様でタクシードライバー(運転手)として20年間無事故無違反でやってこれましたが、
ここさえ徹底的に気を付けていればそんなに危険なことにはならない!
という安全運転のポイントを徹底解説していきますのでぜひ参考にしてください!
この記事はこんな人におすすめ!
- 職業ドライバーになりたい人
- 免許取りたての人
- 不幸にも交通事故を起こしてしまった人
最後まで読んで実践していただき、
そういえば最近、交通事故どころか危ないと思った事すらないな!
と、感じるまでの安全運転テクニックを身に付けていただけたらと思います!
安全運転のコツはスピードを出さないのが基本中の基本
わたしがタクシードライバー(運転手)としてデビューするときに上司に言われた言葉です。
市内を走るのにどんなに急いでも5分も変わらないよ。
それを頭に入れて運転しなさい。
あれから20数年間運転して分かりますが、どんなに抜け道を通っても大通りを通っても確かにたいして変わりません。
※通勤時間帯の大渋滞は除く
それが分かっているので困るお客さんの代表が
新幹線の時間に遅れそうだから急いでください!
お急ぎですね!了解しました!
言われたら仕方なく信号の無い抜け道を少し荒めの運転で、急いでいる感じを演出するだけでスピードは出しません。
MT車のタクシーに乗っているときは、ギアを一つ落として運転するとエンジン音が大きくなり急いでいる感が出て好都合です(笑)。
しかし抜け道は信号が無いとはいえ狭い道なので平均時速は約30km。
大通りを通っていくつか信号にひっかかれば抜け道の方が速いでしょうが、ひっかからなければ平均時速約60kmで大通りの方が2倍速く着きます。
結局はどっちが速いかはその時の運で分からないということです。
市内を走るのにどれだけスピードを出してもほとんど変わらないことが分かると、飛ばしても仕方ないので安全な道を安全な速度で走るようになるので事故の可能性がグッと下がります。
スピードが遅いほど事故の確率が下がる
操作ミスや確認不足でヒヤリ・ハットして交通事故になりそうになったときには、当然ですがスピードが遅いほど回避できる可能性が上がります。
例えばカーエアコンを操作するのにちょっと目を離した隙に前の車が急停止していた。
こんなときでもスピードを出しているか否かが追突するかしないかの分かれ道です。
遅いほどって時速何km以下?
と疑問に思われるでしょう。
答えは「直ちに停止できるような速度(時速10km以下)」です。
いわゆる徐行ですね。
極端な話ずっと徐行していれば事故の可能性は限りなく0に近づきます。
とはいってもずっと時速10km以下で走るわけにはいきません。
また運転中に1秒たりとも気を抜かないのも難しいです。
そこで大事なことが運転のメリハリです!
交通事故の半数以上が交差点および交差点付近で起きていることから、とにかく交差点で徐行と最大集中です。
交差点での右左折時はノロノロ運転で後ろの車から煙たがられようとも、絶対の安全が確認されるまで集中して徐行してください。
そして、そのノロノロ運転した分を取り返すのが幹線道路です!
幹線道路を直進する分には「前の車に追突しないことだけ」考えていればいいので、制限速度までしっかりとスピードを出しましょう。
危険な場所では徹底した安全運転ですが、スピードを出せるところではしっかりと出すのがプロの運転です!
危険な状況の組み合わせが増えるほど事故の可能性が上がる
- 晴天で交通量の少ない片側3車線の幹線道路
- 雨の日の夕方の帰宅ラッシュ
どちらが交通事故の可能性が高いかは一目瞭然ですが「雨」「夕方」などの要因が重なるほど危険度が増します。
危険度をハネ上げる5つの要因を挙げていきますので、あまりにも重なるようなら運転を見合わせる勇気も必要です。
雨
- 制動距離が伸びる
- 視界が悪くなる
- 雨音で耳からの情報(車の音など)がかき消される
- 自転車や歩行者も濡れたくないので下を向いて走るから危険
夕方
- 薄暗さに目が慣れない
- 暗くなったばかりだとライトをつけてない車もいる
帰宅ラッシュ
- 単純に車の数が多いので危険
- 仕事で疲れている
- テレビ番組が始まるので急いで帰りたいなど
交差点
- 危険要因のデパートと言ってもよく、交通事故の半数以上が起きる
- 自動車、バイク、自転車、歩行者が入り乱れる
事故が多い場所
なぜか事故が多い場所がありますが、何度も通っていると原因に気付くことがあります。
- 「実は」下り坂でブレーキが効きにくい
- 「実は」少しカーブしている
こういう道は普段通っているときには真っ直ぐで平坦な道に見えていますが、スピードを出しているときや急ブレーキを踏んだときに「あれ?全然止まらない!」「あれ?全然曲がらない!」と気付くことになり手遅れです。
事故が多い場所にはそうなる理由があって再び繰り返す可能性が高いので、なぜ危なくなるのかを解明して特に注意して運転するようにしましょう。
流れに乗るのが安全運転のコツ
夕方の帰宅ラッシュのときに右へ左へと車線変更を繰り返し急いでいた車が、少し先で事故っているのを見たことがある人もいるのではないでしょうか。
流れに乗って進んでいればそんなに危険なことはありません。
他の車と違う動きをするから危険になるのです。
避けた方がいい運転を三つ挙げていきます。
といっても運転する以上完全に避けることはできないので、一回でも少なくすることで事故の可能性を一ミリでも下げるようにしましょう!
車線変更しないようにする
どうせ車で溢れかえっているのですから車線変更したところでそんなに変わるものではありません。
それどころか帰宅ラッシュ時の車線変更はどうしても強引に割り込むようになるので、 あおり運転を誘発する原因にもなります。
右折しないようにする
運転で交差点での右折ほど危険なことはありません。
車列の切れ目を見つけるだけでも大変なのに、横断歩道の自転車や歩行者、さらには対向車の死角のバイク。
全部OKの一瞬に発進しなければならないのですから大変です。
右折しないで目的地につくことができるのなら、遠回りでもそのルートや手段を選びましょう。
バックしないようにする
右を向いても左を向いてもバックする時はその反対側が死角になります。
また車の真後ろの下も見えないので縁石で「ゴツンっ」とやるくらいならまだましですが、小さな子供でもいたら取り返しがつきません。
タクシーの自損事故で多いのが雨の夜にバックして電柱にぶつけたり溝に落としたりといった事故です。
「雨」「夜」「バック」の組み合わせは非常に危険なので、どうしてもバックしたい場合は一度車から降りて後ろを確認してからにするくらいの慎重さがあってもいいです。
ドライブレコーダーの設置で自然と安全運転になる
数年前にわたしのタクシー車両にもドライブレコーダーが設置されました。
それまでも安全運転を最優先に仕事をしてきたつもりですが、ドライブレコーダーが付いてからはさらに安全運転になり、交通事故の前段階であるヒヤリ・ハットが減りました。
理由は明白で、何かあった時に無謀な運転をしていたら映像として残ってしまいます(笑)。
また他の車にドライブレコーダーが付いていることが分かると、撮影されているということから自分が安全運転になる人も多いと思います。
このことからドライブレコーダーを搭載した車が増えれば増えるほど、交通ルールを守り安全運転になる車が増えることでしょう。
【快適生活】ドライブレコーダー特集まとめ
- スピードを出す
- 雨
- 夕方
- 帰宅ラッシュ
- 交差点
- 事故が多い場所
- 車線変更
- 右折
- バック
これらの交通事故につながる危険性が高い状況や運転を全て避けることはもちろんできません。
しかし常に頭に入れてひとつでも減らすことを意識して運転していると、
そういえば最近「ヒヤリ・ハット」することが減ったな!
と気付くときが来ます!
今では車も進化していて「ペダル踏み間違い時加速抑制装置」や「衝突被害軽減ブレーキ」を搭載したサポカーも交通事故防止に貢献しています!
さらには近い将来に自動運転の車が走るようになれば、人間の運転ミスや判断ミスによる交通事故がなくなるので安全な交通事情になっていくことでしょう。
最後になりますが、加齢による認知能力や運動機能の低下により交通事故の可能性が上がるのは当然のことです。
しかし思い切って免許返納することで交通事故の可能性をゼロにできます。
おじいさん。そろそろ運転卒業しませんか?
なんて家族に言われた時が潮時かも知れません・・・